【HONDAレブルにみる】和製アメリカン再興の可能性

ホンダが過去に発売したアメリカン(クルーザー)タイプのモデル「レブル」をご存知でしょうか?

1960年代に正規輸入されるやいなや、日本でも大人気となったハーレーダビッドソンに対抗して、日本の各バイクメーカーもこぞってアメリカンタイプのモデルを数多く開発しました。

そんなハーレーの対抗馬として、1985年にホンダが世に送り出したアメリカンが「レブル」です。このモデルもまた、アメリカンブームを牽引していく超大ヒットモデルとなり、“和製アメリカン”として非常に多くの人に愛されました。

そんな“和製アメリカン”の雄「レブル」が、なんと昨年リバイバル!

ということで今回は、超大ヒットモデルである先代「レブル」と、奇跡の復活を果たした新型「レブル」について学んでみましょう。

 

先代「REBEL(レブル)」

REBEL1型

発売当時はレーサーレプリカの勢いが盛んでしたが、80年代に公開された映画『イージーライダー』によりアメリカンブームが訪れたこともあり、「レブル」は一気に人気を博しました。“和製アメリカン”という言葉が世に出回ったのもこの頃です。

セミダブルクレードルフレームに、エンジンは「250Tシリーズ」の流用である空冷4ストローク並列2気筒(通称:パラツイン)のMC06E型(233cc)を搭載。プルバックタイプのハンドルや左右出しのマフラー、足着き性の良いシートにハロゲンヘッドライト、そしてなにより純正とは思えない“ロー&ロング”なフォルムが特徴となっています。

 

REBEL4型

そんな一時代を築いた和製アメリカン「レブル」も、1999年に排出ガス規制により生産を終了しました。海外仕様として「CMX250」、北米仕様「CMX250C」は販売が断続されています。ちなみに海外仕様として、CA125エンジンを搭載した125ccやDCM450エンジンを搭載した447ccモデルも存在しています。

日本では1型〜4型まで発売されており、キャブレターやエンジンヘッド、サイドカバーやシッシーバーなど、年代によってディテールが異なります。

 

海外市場向けの新型「レブル」

そして昨年、北米市場から「レブル」シリーズが長い期間を経て復活しました。国内でも2車種が販売され、海外では早くもカスタムマシンまで登場しています。

新型「レブル」シリーズのデザインコンセプトは「SIMPLE」、「RAW(未加工の素材)」。主に北米の「ジェネレーションY」と呼ばれる若い世代(80~90年代に生まれた世代)の向けに開発。より多くのユーザーに対応できるよう、同一の車体に排気量の異なるエンジンを搭載。感性を刺激するスタイリングと長く気軽に楽しめるサイズ感のモーターサイクルを目指して開発されています。

 

レブル500

レブル500 イエロー

特徴的なフューエルタンクにくびれのあるナロースタイルのフレームボディ、マット&ブラックアウトに徹したパーツにより、タフでクールなイメージを表現したスタイリングです。

 

レブル300

レブル300 マットシルバー

こちらの「レブル300」は「レブル500」と基本プラットフォームを共通とし、吸排気系、FIのセッティングを最適化した286ccのDOHC単気筒エンジンを搭載しています。

「レブル300」の価格は4,399ドルとなっております。

 

国内向け新型ホンダ「レブル」シリーズ

「レブル500」ヴィクトリーレッド

続いては、国内販売が開始された「レブル500」&「レブル250」をご紹介しましょう。

デザインコンセプトは「SIMPLE」「RAW(未加工の素材)」と、北米市場と同じです。最高出力や車両重量に現れない部分で拘りを持って開発されているユニークな車両です。

年齢や体格にとらわれず幅広い層のお客様が楽しめるよう、軽量かつ690mmの低シート高とするとともに、ミドルポジションのステップを採用することで、アップライトなライディングポジションを実現しています。

 

「レブル250」レモンアイスイエロー

エンジンは低回転域でもトルクフルで扱いやすく、高回転域まで気持ち良く伸び感のある出力特性を実現。また、ギアの仕様やマフラーの内部構造を最適化することでメカニカル音や心地良い排気サウンドとパルス感を実現しています。

「レブル250」には249ccのDOHC単気筒エンジン、「レブル500」には471ccのDOHC直列2気筒エンジンが搭載されています。

フロントサスペンションには、インナーパイプ径41mmの正立フォークを230mm幅で搭載。リアサスペンションには、リア回りを低く抑えたスタイリングを演出する、コンベンショナルな2本タイプを合わせています。スイングアームは、シンプルで力強い印象を演出する、φ45mmのパイプ形状とされています。

 

レブルの特徴はフレームにあり!

「レブル500」フレーム

「レブル250」フレーム

ライダーの股下で特徴的なくびれを持たせたナロースタイル。フレームのパイプワークと後端をループ形状とすることで、単独でも美しいフレームを実現しています。

また、アルミダイキャストのリアフレームはボルトオン構造となっており、ユーザーがカスタマイズしやすい設計となっています。まさに「SIMPLE」「RAW(未加工の素材)」というワケですね。排気量の異なるエンジンを搭載出来る許容性も持ち合わせた、「レブル」シリーズの骨幹となっています。

 

ホンダ「レブル」のカスタム

そんな新型「レブル」ですが、さっそくアメリカではカッコ良くカスタムされているのです!

まずはホンダとアメリカ西海岸を本拠地とするライフスタイル・ブランド「Aviator Nation」がコラボレーションして製作した1台です。

この「Aviator Nation」は、1970年代のアメリカ西海岸カルチャーをイメージしたアパレルを中心に、オリジナルのサーフボードをリリースしています。

 

基本的に外装類の変更がメイン。70年代を彷彿とさせるカスタムペイントが決め手です。タンクに描かれた4本のストライプは同社のアイコンになります。それに合わせるシートレザーはブラウン。ハンドステッチ仕上げですね。

 

派手なペイントが施されたタンクと手が掛けられたシートとは対照的に、前後フェンダーは極めてシンプルなブラック。ハンドルグリップはシートと同系のブラウンのレザーグリップを装着。ヘッドライトにはケージを付け、テールライトはシンプルな形状に変更されています。

こちらの車両は「レブル」がお手軽にカスタムするだけでカッコ良く仕上がるという、良いお手本となっていますね。

 

P-40プロジェクト

そしてこちらは、アメリカ・ホンダブースにて展示されていたフルカスタム車両。レブル500をベースに、P-40戦闘機をモチーフにしたカスタム「P-40プロジェクトになります」。

フライングタイガースが駆って一躍有名になった戦闘機です。それにしても日本車をベースにP−40を再現するとはなかなか恐ろしい発想です。でも、カモ柄を採用した外装にグッと来ますね。

エンジン本体にまで及ぶカモフラージュ・ペイントの影響力なのか印象が大きく変わっていますが、コチラも……、

  • セパレートハンドルへの変更
  • ダウンフェアリングの装着
  • フロントのショートフェンダー化
  • リアのショートフェンダー化
  • スモールウィンカーへの変更
  • リアサスペンションをオーリンズに変更
  • 排気系の変更
  • ミニカウル装着

と、基本骨格に手が加えられていないことがわかります。

「Project X」

さらにさらに、もう1台は「レブル300」をベースに、BMXをモチーフにしたという「Project X」になります。BMXを彷彿とさせるアップハンドルと、ユニークなカラーリングが特徴的ですね。

ガラリと印象が変わったように思えますが、よく見ると、

  • フロントのショートフェンダー化
  • リアのフェンダーレス化
  • スモールウィンカーへの変更
  • ヘッドライト・ケースのリムをブラックに変更
  • スポークホイール化
  • メガフォンマフラー装着
  • オリジナルシート装着
  • スイングアームとサイドカバーのオリジナルペイント

と、基本骨格はノーマルのままであり、外装のみのカスタムであることがわかります。

この2台は、いずれもアメリカ・ホンダが発表したカスタム車両になります。アメリカでも深刻なバイク離れが起こっており、若者の興味を引くような、手軽かつ新しいイメージを吹き込もうとしていることが分かります。

 

イギリスのバイクショー「The Bike Shed 2017」にも出品!

こちらのカスタム車両は、イギリスで開催されたカスタムバイク・ショー“The Bike Shed 2017”にも出品されました。

 

イギリスの著名なタトゥーアーティスト“Dan Gold”氏とのコラボモデルであり、ご覧の通り、ガソリンタンク(とシングルシートカウル)には彼のインプリントが施されています。

車両のカスタムを担当したのは、イギリスはウェストサセックスに本拠を置くコンストラクター“RB Kustoms”。ハーレーからBMWまでを対象に、ストリートで映えるオリジナリティ溢れるカスタムを施すとして注目されているコンストラクターです。

 

各部の仕様は公表されておりませんが、上述のタンク&シートのほか、右二本出しのアップマフラー、前後タイヤと前後ブレーキディスク、リアショックが変更されていることが写真から明らかになっています。また、ハンドル回りとスイッチ類は全て社外品に変更され、ストリートを走り周るのに相応しい、軽快なイメージとして仕上げられています。

“Dan Gold”+“RB Kustoms”との合作というカスタムのコンセプトも、ズバリ「簡単にカスタムできる!」だそうです。

 

レブルはカスタムしてこそ面白い!

いかがだったでしょうか?

カスタムされることを前提としたフレームを持つ「レブル」。「SIMPLE」、「RAW(未加工の素材)」をコンセプトにしたあたり、昨今のバイク事情をよく鑑みて作られた力作だと感じています。かつて「レブル」は和製アメリカンブームの先駆けとして人気を博しました。

そして、ここへきての新型登場。しかも、かなりカッコいいカスタム車両がすでに発表済み…ともなれば、縮小気味だったバイク業界を牽引する、火付け役的存在となる可能性を存分に含んでいます。

なお、気になる車両本体価格(消費税込み)は…

  • レブル250:53万7,840円
  • レブル250 ABS:58万8,600円
  • レブル500:78万5,160円

と、お値打ち価格。和製アメリカンブームが再び動いている兆しが見えてきましたよ。どうですか? 興味を持っていただけましたか? フルカスタムせずともカッコ良くなる可能性を存分に秘めた新型「レブル」シリーズ、乗ってみてはいかがでしょう? カッコ良く、そして楽しく乗れること請け合いですよ。

 

ホンダ「レブル250(ABS)」「レブル500」のスペック

( )内はレブル250 ABS、< >内はレブル500

  • 全長×全幅×全高:2,190×820×1,090mm
  • ホイールベース:1,490mm
  • シート高:690mm
  • 車両重量:168kg(170kg)<190>kg
  • エンジン種類/弁方式:水冷4ストローク単気筒/DOHC4バルブ<水冷4ストローク2気筒 / DOHC4バルブ>
  • 総排気量:249cc<471cc>
  • 内径×行程:76.0×55.0mm<67.0×66.8mm>
  • 圧縮比:10.7
  • 最高出力:19kW / 9,500rpm<34kW / 8,500rpm>
  • 最大トルク:22N・m / 7,750rpm<43N・m / 6,550rpm>
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